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水旅

数年前、「河川の源流地を辿る旅」というものがあると知り、
いつか行ってみたいと思っていた“水旅”。

ついにその旅に出かけてきました。

今回選んだのは、
“筑豊地方から北九州市、中間市、遠賀郡を流れる一級河川“(引用HP:大日本図書)、
 遠賀川です。

出典:Googleマップ

嘉麻市のホームページによると、遠賀川は全長61kmにも及ぶ、
九州最大級の河川のひとつ。
さらに、九州で唯一、鮭の遡上が見られる川なのだそうです。

福岡県民にとっては、とてもなじみ深い存在ではないでしょうか。

かつては洪水が度々発生し、
治水対策には初代福岡藩主・黒田長政が関わっていたこと、
また明治時代以降は炭鉱が開かれ、
「川ひらた」と呼ばれる川船で石炭が運ばれていたことなど、
小学校の授業で習った記憶がある方も多いかもしれません。

出典:北九州市HP

さて、その遠賀川の源流地は、嘉麻市の馬見山にあります。
山中には「源流地公園」が整備されており、
遊歩道を歩いて15分ほどで源流地点まで行けるとのことで、
軽い気持ちで向かいました。
(とはいえ、山中なので装備はしっかり準備して)

北九州市からは、車で片道およそ1時間半の距離です。

当日は曇り空。 
遊歩道はよく整備されており、とても歩きやすく、
道中では水のせせらぎや豊かな森の自然に癒やされながら進みました。

ところが、しばらく歩いたところで足が止まります。
遊歩道が途中で分かりづらくなっていたのです。
一部、道が完全に消えており、目印も見当たらない状態に。

慎重に足元を確かめながら、浅瀬の小川を渡ったり、
流水に手をつけてみたり――。

楽しい反面、
「あれ、これってもう登山では…?」と感じるほどの道のりに。

少ししたら再び遊歩道が現れ、ほっと一安心。

ときどき現れる目印を頼りに歩き続けていると、ついに
「残り100m」 という案内板が!

もうすぐ源流だ!
と期待に胸を膨らませたところで完全にストップしました。

遊歩道の一部が、下の川へ崩れ落ちていたのです。

完全に通行不能な状態。

霧もかかりはじめたため、もうこれ以上は完全に進めない、
ということで後ろ髪を引かれる思いで引き返すことになりました。

どうやら、数年前の豪雨災害による被害のようです。残念…

とはいえ、このささやかな水の流れがあの広大な遠賀川へと繋がっているのだなと、
自然の大きな巡りに思いを馳せる、貴重なひとときになりました。

今回は道半ばになりましたが、整備が完了したら是非またリベンジしたい。
次は別の源流地にも足を延ばしてみたいです。

最後になりましたが街なかを流れる遠賀川の写真が一枚もないので、
2年前に行った秋のコスモスまつりの写真で締めたいと思います。